小さなごちそう

プロダクトマネジメントや日々の徒然について

iOS7は従来のフラットデザインの問題点を解決している

iOS7のフラットデザインは賛否両論だが、動画でみると全然印象が違う。
実に素晴らしい。Retinaと同じで一度触ったら戻れなくなりそうだ。

 
Apple iOS 7 - WWDC Video Demo (with John Ive ...

WWDC Keynoteでこのビデオが流れた後のティム・クック氏のドヤ顔(81分14秒あたり)もうなずける。

こちらの記事ではiOS7のアイコンをリデザインしなおした例が掲載されている。オリジナルに比べてボックスの内側に配置されたアイコンが小さく、コントラストがはっきりしている。

iOS 7のアイコンがさっそくリデザインされて超クールに! こっちの方がいい | NANOKAMO BLOG

静的なキャプチャだけみるとリデザインされたものの方がマッチしているように見えるが、恐らく実機でみた場合はオリジナルのほうがしっくりくると思う。

 

フラットデザインはデザインの主流トレンドになりつつあるが、操作要素を判別しにくいなどの問題点も指摘されている。

フラットデザイン入門: その利点と注意点と主なテクニック | freshtrax | btrax スタッフブログ

ユーザビリティー低下の可能性

立体的要素が少ないため、視覚的ヒエラルキーを作りにくくなり、場合によっては情報が見つけにくいインターフェイスになり、ユーザビリティーに対して弊害が出てしまう可能性がある。またクリック出来るボタンがボタンに見えないケースも多発しており、ユーザーがどこを触って良いか迷ってしまう原因にもなりかねない。従って、フラットなUIにする場合は、情報のレイアウトやユーザーの導線に関しては最新の注意を払う必要がある。

Shunter • [和訳] フラットピクセルズ ~ フラットデザインとスキュアモーフィズムの戦い ~

フラットデザインの限界

ユーザは多くのかすかな手がかりを便りに、インターフェースを使おうとします。ボタンはなだらかなグラデーションと角丸を持ち、フォームは柔らかなインナーシャドーを持ちます。そしてナビゲーションバーは残りの内容の上に浮いています。

これらの全ての手がかりを捨てると、あなたは潜在的に混乱を引き起こすような、すべての要素が突然同じ高さに配置された、フラットな世界と共に朽ちるでしょう。これはボタンなの?それともただのバナー?これをタップしたら何か起こるの?

iOS7はこうしたフラットデザインの問題点を完璧に解決している。Appleフラットデザインは二次元ではなく、奥行き(3D)と時間軸での変化(4D)という四次元になっている。この2軸を追加することで、操作要素が埋没するといった問題の発生を回避している。

いったいどうやったらこういう発想ができるんだろう。