小さなごちそう

プロダクトマネジメントや日々の徒然について

デザイナーがプロダクトマネージャーから学ぶこと。

Facebookプロダクトデザイナー、Julie Zhuoさんの記事。

例によってざっくり意訳してご紹介。「プロダクトマネージャーがデザイナーから学ぶこと」という逆パターンも考えてみたいですね。

デザイナーとプロダクトマネージャーは、同じモノづくりに関わるものとしてオーバーラップする部分がたくさんある。でも採用面接で聞かれる質問は違う。デザイナーがプロダクトマネージャーの採用試験を受けても合格しないかもしれない。逆もまた然り。だからこそお互いから学ぶべきことがたくさんある。

業界トップレベルのプロダクトマネージャーと何年も働いてきたデザイナーとして、私が彼らから学んだことを共有しよう。

1. 解決策を考える前に問題を定義する。

デザイナーは問題に直面するとすぐにデザインを書き起こして解決策を提示したくなる。だが、なぜそれを問題と感じたのか整理せずにとりかかると、全く見当違いの方向に努力してしまうこともある。どんな問題を解決しようとしているのか、どうなれば成功したと言えるのか定義しよう。

時にデザイナーは「一貫性がない」「シンプルじゃない」といった問題の捉え方をしてしまう。ただユーザーが抱える真の問題は、一貫性やシンプルさとは別のものだ。

プロダクトマネージャーはよく「なぜわれわれはこれをすべきか?」と問う。そして成功についての判断基準を設定しようとする。ビジョンや要件を文章で記述しなければならないプロダクトマネージャーにとって、問題の言語化は不可欠なのだ。

どんなデザインをする時でも、問題を明確化することでよりよい仕事ができるようになるし、問題解決に集中して取り組むことができる。そして他の人をうまく巻き込むことができるようになる。

2. 率直かつ簡潔に話す。

コミュニケーション・スキルが高いと評価されるための基準は、デザイナーよりもプロダクトマネージャーのほうが高い。プロダクトマネージャーはおしなべて話しやプレゼンが上手で文章がかける、会議の進行もうまい、という人が多い。

自分が何を伝えたいのか素早く整理できるようになろう。会話や会議の前に「自分はどんな結果を求めているのか」「求める結果を得るには、何をお願いすればいいのか」を自問するといいだろう。

コミュニケーションがうまくなれば、理解してもらったり手助けをしてもらうための苦労が少なくなる。

3. 大きな物事を小さく分解してアクションプランを作る。

実行力は優れたプロダクトマネージャーの証だ。ゴールがあまりにも遠く見える時、PMは大きな問題を細かいステップにわけて、最終ゴールに到達するまでのロードマップを作る。

問題を分解して、どれが最初に解決すべき本質的な問題か見極めよう。いっぺんに物事を変えようとすると、結局何が問題解決につながったかわからなくなる。依存関係の無い問題に分けて、一つ一つ検証するのが賢いやり方だ。

4. 全体最適を考える

細部に配慮して作り込み、ユーザー体験にこだわってデザインするのは、相応の集中が要求される。一方で、多くの人が素晴らしいと感じるプロダクトを提供するには「できの良いユーザーインターフェース」以上のものが必要だ。

プロダクトマネージャーはこのバランスを常に考えている。全体像を見ることができるデザイナーは、より成果をあげやすい。自社が長期的ミッションの実現に向けて存続するためには、今どんなビジネスやデザインが必要なのか、きちんと時間をとって理解しよう。