Product Manager Advent Calendar 2018をまとめました #pmac2018
2018年のProduct Manager Advent Calendarはわたくしが作成しました。参加していただいた皆さま、ありがとうございました。
各記事について、簡単ですが感想付きでツイートしましたのでまとめておきます。一線で活躍されている皆さんの現場感のある記事ばかりで、とても勉強になりました。(「この人の記事を読みたい!」という方に何人か個別にお声がけさせてもらったのですが、記事中でちょいちょい弄ってもらってありがたいです 😁)
Day1
PRDのフォーマットの例。各社各様ありそう。プロダクト全体か機能単位か、開発の粒度によってパターンがあっても良さそう。https://t.co/VSO4Si6JPe
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 23, 2018
Day2
確かに「なぜ」「どうして」を聞くと合理的な理由を作り出してしまう可能性がある。僕はなぜは聞くけど鵜呑みにしない事にしている。https://t.co/lmtcpMV2SL
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 19, 2018
Day3
具体的なケースでわかりやすい。PMは漠然とプロダクトを触るんじゃなくて作り手の視点で意図を考えるのが大事。ユーザー目線で感じたことをメタ認知しつつ、作り手の意図を推測する。https://t.co/rkt4HweWyH
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 19, 2018
Day4
CSPO、型化されててわかりやすそう。受けてみたい。こういうスーパーマン的役割を果たすにはどうすれば良いのか。。https://t.co/CvG521tjD5
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 20, 2018
Day5
Reason To BelieveとCall To Actionの重要性。https://t.co/uFwFwY0zZ9
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 7, 2018
Day6
Connecting the dots的なキャリア感、僕も同じかも。
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 6, 2018
ぶんぶんさんがプロダクトマネージャーになるきっかけを作れて嬉しいです 😊#pmac2018 https://t.co/96jJPu00hw
Day7
時代が変わってもPM的な人間に求められる普遍的なスキルとマインドの話。
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 7, 2018
僕は最近転職して信頼ポイントをリセットしてるからここに書かれてる3つの要素の必要性実感してる。
(いつでも遊びに来てください!)https://t.co/iyE6dbmWhc
Day8
CS部門は改善アイデアの宝箱。ディスプレイの向こう側をリアルに感じられる場でもあるよね。https://t.co/5Aqhi1Lxov
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 20, 2018
Day9
気を抜くとすぐに「自社の都合」を優先しがちになるプロダクト開発。自戒を込めて。https://t.co/rBQn25kWO5
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 28, 2018
Day10
PMにとって「知的生産の基礎体力」は本当に大切だと思う。個の知力だけじゃなくて「人を巻き込む力」に関する本もあって網羅されてる。https://t.co/mJH4KZfIYk
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 28, 2018
Day11
「UIはQueen、コンテンツはKing」
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 11, 2018
いやーすごい。電子版開始した時のことを覚えてるけど、当時ここまでトランスフォームするとは全く思いませんでした。https://t.co/HFMMNBfpPy
Day12
プロダクトマネージャーは「プロを活かすプロ」、名言ですね。 https://t.co/9PIB0gpg4M
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 20, 2018
Day13
これまでセールス職でPM志望の人と沢山会ってきたのでそういう人に届いて欲しい記事。 https://t.co/7Q4y5uWgMj
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 21, 2018
Day14
PMは自分でQuery書いて分析すべき、というのは僕も同意。仮説検証のサイクル早くなるしそもそもの仮説の質を上げやすい。https://t.co/PXKRDxuyqz
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 19, 2018
Day15
Pramatic Marketing Freamework、改めて見たけど網羅されててわかりやすい。組織内でのPMの役割に対する期待を整理するのに確かに使えそう。Planningの後にもう一コマあっても良さそう。 https://t.co/7Jh7pJZYdc
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 21, 2018
Day16
最終的に人を動かすのはコンテンツだと思う。でも実際にはなかなか人をアサインしにくい部分な気がする。https://t.co/ffKw9CvRMk
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 17, 2018
Day17
これはベテランPMにとっても大切な心構えかも。特に笑顔。(何回かひよっこをひょっとこに空見したのは内緒)https://t.co/wdC4s19q5l
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 18, 2018
Day18
ターゲットがワクワクするかアウトプットから考える。抽象から具体に落とすとユーザー目線で施策の評価がしやすくなりますね。しかしユーザーコミュニティ凄い。https://t.co/mi7Qx8OFVl
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 21, 2018
Day19
これ先日のo30PM飲み会でgackyさんと少し話したやつ。個人的には職人志向で、現場で得た知見をコーチとして活かしたいタイプ。キャリアについては「計画された偶発性」重視であまり先まで考えてないかも。
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 19, 2018
https://t.co/i8Dkvsmah0
Day20
ユーザーインタビューで真意を推し量るのって難しいですよね。「こういう機能が欲しい」という具体的なソリューションの形でリクエストされたりするけど記事中にあるように顧客は解決方法を考えるプロではないので。ただそこに何かの課題があるのは確か。https://t.co/4cxojlZ4T8
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 22, 2018
Day21
エンゲージメントを可視化するメトリクスが整理されていて勉強になる。https://t.co/WrxvfHJh2p
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 23, 2018
Day22
個々ががむしゃらに動くのではなくチームとして整合性が取れた状態を計画的に作る。確かにこれは一度組織に属した方が短期間に会得しやすいかもしれない。https://t.co/iSonBBUPYg
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 25, 2018
Day23
組織やプロダクトの状態を俯瞰して立体的に把握することがPMに求められる、と。わかりやすい。組織のハブとしてコミュニケーションする時は、相手の「視力」をイメージして話すといいかも。https://t.co/qKqARdllRl
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 25, 2018
Day24
PMの仕事の進め方を「PM向けの記事を書く」というケースで説明。具体的でわかりやすい!(言及ありがとうございます🙇)https://t.co/7fC7BEvwlI
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 25, 2018
Day25
迫力ある。「他と異なる」というだけではダメで、独自の価値提案が必要ですね。必ずしもプロダクトで差別化しなくても、4つのPのどれかで差別化できていればいいのかも。
— mizuki_tanno (@mizuki_tanno) December 25, 2018
あと細部の拘りの積み重ね、説明しにくいけど確かに大切だと思います。https://t.co/ZYCbCMEU5T
振り返ってみると一ヶ月の出来事とは思えない濃密さを感じます。こうして各社のプロダクトマネージャーが自社のプラクティスや方法論を発信し、会社や業界を超えてノウハウが共有されていくのは本当に素晴らしいことですね。それでは皆さん良いお年を!
メルペイに入社しました
9月にメルペイに入社しました。試用期間が無事終了したので簡単に入社エントリを。
メルペイはメルカリの子会社で、「信用を創造して、なめらかな社会を創る」をミッションとしています。一言でいうと、モバイルペイメントを皮切りにテクノロジーによって金融領域で新たな価値を創造しようとしている会社ですね。
僕は金融について全く実務経験はなかったのですが、2016年頃にBlockchain/Bitcoinに興味を持ったことをきっかけに「お金」という人類最大の発明の一つにとても関心を持つようになりました。貨幣の歴史を紐解くとわかりますが、お金という概念を生み出したことで人と人とがより効率的に協力しあうことが可能になりました。貨幣制度をうまく作った国家が覇権を握ったり文明を発展させたりしてるんですよね。
恐らくこれからインターネットにおけるお金のあり方が大きく変わるだろう、いや、お金に関わるテクノロジーがインターネットのあり方を大きく変えるだろう、と感じています。以前Web2.0がブームになりましたが、いままさにWebがバージョンアップするタイミングなのではないかと思います。
僕はこれまで10年以上ソフトウェア業界/インターネット業界で働いてきました。その過程でソーシャルネットワーク、モバイルインターネット、シェアリングエコノミー、などの大きなWebのムーブメントをいくつも目撃してきました。ただムーブメントのど真ん中にいたとは必ずしも言えず、自分は傍観者だったという思いを拭えませんでした。だからこそ、今まさに起ころうとしている決済領域/金融領域の新しいムーブメントには傍観する側ではなく仕掛ける側にいたい。そう思ったのがメルペイの門を叩いたきっかけです。
いくつかFinTech/モバイルペイントのプレイヤーが存在するなかで「なんでメルペイだったの?」とよく聞かれるので簡単に回答しておくと、
- プロダクトのあり方や未来に関与できそうだと感じた
- 過去に仕事でお世話になったり、不思議な縁で繋がっていた人が何人もいた
- 他でもないメルカリがペイメントサービスをやることの「必然性」を明確に感じた
といったところです。
実際入社してみてどうだったか。まず入社前に色々と聞いていたメルカリグループのカルチャーや制度について内側から見ることができ、「なるほどなー、性善説に基づく制度設計とはこういうことか、うんうん」と色々合点がいった次第です。最近、社史的な本が出版されましたが、ああ自分はこの会社の歴史のいちページに参加しているのだな、と感慨深いものがあります。(まだ僕自身は然したる成果をだせていませんが)
今はあるチームのプロダクトマネージャーとして働いているですが、メンバーの半分近くがグローバルメンバーという多様性のあるチームです。これは自分にとってとても新鮮な環境でやりがいがあります。コツコツ英語を勉強してきましたが実践の場がなかったので良い機会です。とはいえ皆んな日本語を学んでいて、GOTという通訳/翻訳を支援してくれるメンバーもいるので、甘えてしまってあまり英語を使えてませんが。とても良いチームなので、近々会社のメディアで記事にしてもらいたいと思っています。プロダクトについてはまだあまり言えることがないのでまた別の機会に。
しかしモバイルペイメントの領域はアツいですね。つい先日もPayPayのキャンペーンが大きな反響を呼びました。ペイメント系各社で陣頭指揮を取られている方は異能と呼ばれる方ばかりで、ああこういう人たちとこれから一緒に日本のモバイルペイントを切り開いて行くのだなと思うとワクワクします。
メルペイでは入社者全員が中国に出張して、彼の地のモバイルペイメントを体験することになっています。僕はまだ行けていないのですが、及川さんが先日公開された深センレポートを読んで早く行かねばと思いました。メルペイは決して中国のモバイルペイメントのあり方を模倣しようとしているわけではないのですが、実装例の一つとして見ておくべきですよね。
先日はマネージャー合宿でコロニー箱根に行ってきました(コロニーは前職含めて3回目)。合宿に限らずチームビルディングの機会が多い会社ですね。
僕がインタビュアー役となってメルペイのベテランPM@kazuyaさんにインタビューした記事がちょうど公開されました。こちらも是非ご覧ください。
というわけでWe're Hiring!ですので、ご興味ある方はお気軽にご連絡ください。
一応採用ページのリンクも置いておきますね。
マネージャーの仕事はアイドルのプロデュースと似ている(気がする)
田端さんの記事に触発されて、僕も自分のマネジメントに対する考え方を書いてみたくなりました。(プロダクトマネジメントではなく、ピープルマネジメントの話です)
強制するのではなく自ら動きたくなるような環境を作れ、というのはまさにその通りだなと思いました。しかしこの記事、田端さんの表情に都度都度アテンション奪われて読了するのに時間かかりますね😅
企業の経営資源はヒト・モノ・カネと言われますが、マネージャーは会社からヒトという経営資源を預かって成果を出すこと、目標を達成することが仕事です。またそれだけでなく、人材育成することでヒトという経営資源の価値をより向上させることも責務の一つです。簡単に言えば「目標達成と人材育成」がマネージャーの仕事、というわけですね。
辞書的な定義は以上、だと思うのですが、この役割をどう捉えるか、マネージャーとしてどう振る舞うかは色々な考え方があると思います。
で、僕はマネージャーというものは秋元康さんやつんくさんのようなアイドルプロデューサーの役割に近いんじゃないかと思っています。エンターテイメントの業界に詳しいわけではないので想像で書きますが、プロデューサーはアイドルの原石を発見しスターへと成長させるのでしょう。オーディションを通過するのは「誰が見てもアイドルの素質がある」という様な人ばかりではないと思いますし、容姿も歌も踊りもそして演技も誰よりも才能がある、といった人はそうそういないのではないかと思います。プロデューサーは、この子は歌はうまいけど踊りは苦手、とか、演技はできそうにないが人を引き込むトークのセンスがある、といったようなタレントの得手不得手や個性を見極めて最も輝くような打ち出し方を企画し、スターダムへと押し上げていくのでしょう。また、アイドルのプロデューサーは当然ながら自らステージに上がることはありません。秋元康さんは歌ったり踊ったりしないですよね。
企業におけるマネージャーもそうしたアイドルプロデューサーと同じようなものなのではないかなと思っています。メンバーの強みと弱みを見極め、どのような機会を作れば強みを生かして成果を出し、周囲から信頼される人材になるのか。会社という舞台装置のなかでメンバーというタレントが活躍し、スポットライトが当たるようにするにはどうすればいいのか。その企てをするのがマネージャーの仕事だと僕は思っています。
強みを活かす、という話をすると「弱みは放置していいのだろうか」と懸念する人もいるかと思います。もちろんメンバーの弱点はきちんとフィードバックして改善できるところは改善すべきでしょう。相手の意欲や習熟度に合わせて、時には手取り足取りやり方を教えたり、時には任せて結果を見てみる。ティーチング、フィードバック、コーチングを使い分けて、弱みの克服を支援すべきです。
こうしたマネージャーとしてのスタンスについては、ケン・ブランチャードらによる「シチュエーショナル・リーダーシップ」がとても参考になります。シチュエーショナル・リーダーシップは日本で受けられるトレーニング・コースもありますが、下記の本が参考書として良いようです。
- 作者: ケン・ブランチャード/パトリシア・ジガーミ/ドリア・ジガーミ,田辺 希久子
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ちなみに僕はあまり弱みには神経質にならないようにしています。強みを発揮しているうちに弱みはあまり気にならなくなったり、別の手段で補完するようになったりするからです。やるべきことを忘れがちな人は、記憶力を強化しなくてもリマインダーに登録する習慣をつければ解決しますよね。
とはいえマネージャーとして、時にはチームのためにメンバーに対して厳しい判断をしなければならない時があります。メンバーがチームに対して非協力的であったり、現在の環境では十分な成長機会を与えられない場合です。また一部のメンバーに無限の育成リソースを割くわけにもいきません。下記の本は、ある新任CEOが経営チームをいかに変革させたかを描いたビジネス・フィクションです。このストーリーのなかでチームに対して愛を持って接するCEOが、あるメンバーに対して厳しい判断をする様が描かれています。
コーチングもマネージャーになる人は一度は学んでおくべきだと思います。コーチングには色々な流派?があるようですが、僕はコーアクティブ・コーチングの「人は本来、自分の問題を解決する能力を持っている」という考え方がとても好きです(ちょっと表現違ったかも)。コーアクティブ・コーチングについては下記の本が漫画で読みやすいです。
というわけで普段はプロダクトマネジメントについて考えている僕の「ピープルマネジメント論」でした。ただアイドルのプロデューサーは自分でタレントを発掘できるのに対して、マネージャーは自チームへのアサイン権限を持っているわけではありませんので、正しい比喩じゃないかもしれません。どちらかというとサッカーチームの監督のほうが近いですかね。与えられたチームで成果を出すマネージャーのあり方については、次の書籍が参考になります。
今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則――『ジャイアントキリング』の流儀
- 作者: 仲山進也
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なぜプロダクトマネージャーは「愛されるプロダクト」を創るべきなのか #pmac2018
Product Manager Advent Calendar 2018の9日目の記事です。
11月6日、7日に第三回目となるプロダクトマネージャー・カンファレンスが開催されました。前回の来場者を超える500名を超える方が参加し、とても熱気のある2日間となりました。私は今回も実行委員として企画・運営に参加し、基調講演のスピーカーも担当させてもらいました。3月にキックオフして実行委員全員で半年以上かけて準備を進めてきたので、無事に終了してホッとしています。サイト上に登壇者の発表資料やTweetまとめを掲載していますのでぜひご覧ください。
さて、カンファレンスのテーマは「愛されるプロダクトを創ろう」でした。
なぜプロダクトマネージャー愛されるプロダクトを作るべきなのか。基調講演では主にビジネスモデルやエコノミクスの観点で2つの理由を解説し、3つ目はカンファレンスを通して参加者の皆さんと考えていきたい、という投げかけをさせていただきました。
この記事では私が考えるその他の理由について書いてみたいと思います。
なぜ愛されるべきプロダクトをつくるべきか。基調講演では暗黙的に「愛する」という行為の主語を「顧客/ユーザー」にしていましたが、これを「チーム」や「社会」と変えることでまた違った答えが得られるのではないかと思います。
良いプロダクトは良いチームが作ります。プロダクト開発は一度リリースしたらそれで終了ではありません。そこから改善のサイクルを回す長い旅が始まります。メンバーのコンディションや関係性がに問題がありチームを維持できなければ、当然ながら継続的な改善ができなくなります。チームが自分たちのプロダクトを愛し、意欲を持って改善に取り組めなければ、Problem/Solution Fitにも、Product/Market Fitにも到達できないのです。
また、現代においてインターネットは大きな影響力を持ち、ITプロダクトは時に人々の生活に大きな変化をもたらします。むしろそう願わないプロダクトマネージャーはいないでしょう。ただし、人々の生活を良い方向に変化させることもあれば、逆に悪い方向に変化させてしまうこともあります。後者の場合は遅かれ早かれ社会的な問題となり、プロダクトの継続的な提供ができなくなります。私たちはそうした事例を過去に何度も見ているのではないでしょうか。ですから我々プロダクトマネージャーは、目の前のユーザーの欲求充足や事業上の目標達成にだけに目を奪われることなく、社会から受容されることやプロダクトの社会的な責任についても考える必要があると思うのです。
ということで、
- チームから愛されないプロダクトは継続的な改善ができない
- 社会から愛されないプロダクトは長期的に存続できない
という2つが、私が考える「愛されるプロダクト」を創るべきその他の理由になります。
プロダクトマネージャー・カンファレンス、今年も開催します! #pmconfjp
第三回目となるプロダクトマネージャー・カンファレンスを11/6(火) - 11/7(水)の日程で開催いたします。会場はベルサール秋葉原です。今回も豪華な登壇者の皆さまをご招待しております。
今年のテーマは「愛されるプロダクトを創ろう」です。
赤とハートのビジュアルがインパクトありますね😍
過去二回のカンファレンスではPMの役割や必要なスキル、マインドセットを取り上げてきましたが、今回はさらに一歩踏見込みます。ユーザーに愛され使い続けてもらうプロダクトを作るためにPMは何をすべきなのか、ぜひ皆さんで考えたいです。
チケットは既に完売状態ですので、申し込み忘れた方はキャンセル待ちの登録をお願いいたします。
MarkeZine Dayにメンターとして参加
マーケターの方にはおなじみのイベント、MarkeZine Dayのセッションにメンターとして参加させていただきました。
私が参加したのは「メンタリングセッション」で、少人数の来場者とメンターがラウンテーブル形式で対話するというもの。各テーブルの共通テーマは「マーケターのキャリア」。
参加者入場前の風景はこんな感じです。
私のテーブルのテーマは『プロダクトマネジメントに必要なスキルとマインド - 伝える側から創る側へ』というものでした。
マーケターからプロダクトマネージャーへのキャリアチェンジを想定したテーマ設定だったのですが、参加頂いた皆さまはマーケターとして活躍しつつ、既に何らかの形で製品開発に関わっている、という方がほとんどでした。50分という短い時間でしたが、それぞれの経験や悩みをシェアいただき、メンター役の私自身がとても勉強になりました。
この形式のセッション、いいですね。参加人数の多い交流イベントは沢山の人と話せる機会ではあるのですが、ちょっと深い話がしにくいんですよね。PM 1on1の拡大版として「PMラウンドテーブル」を企画してみようかな。
・参加者は最大5名
・参加者それぞれがプロダクトマネジメントについて感じている課題感、シェアしたいノウハウ・事例を自由に話す
・時間は2h〜3h
・丹野はファシリテーター役として参加者が話しやすい場作りをする
どうでしょう?ニーズあるかなー。
PM 1on1もしばらくお休みしていたのですが、来月あたりから再開したいと思っています。
日本におけるキャッシュレス社会の推進について
自分用メモ。金融庁、経産省の問題意識や取り組みがよく分かる資料。
- 経済産業省 キャッシュレシュビジョン要約版
- 金融調査研究会提言 キャッシュレス社会の進展と金融制度のあり方
- 経済産業省 キャッシュレスの現状と推進
- 経済産業省 FinTechビジョンについて
- 決済高度化官民推進会議:金融庁
日本はキャッシュレス比率が他国と比べて低いことが問題視されている。2015年の調査によると韓国のキャッシュレス比率が89.1%に対して日本は18.4%と大きな差がある。ただ日本においては結局のところ日常的な決済において生活者・事業者に差し迫ったペインがない。偽札も少ないし現金の盗難リスクも低い。スウェーデンのように冬場は雪で現金輸送が困難といったような状況にもない。もちろんキャッシュレス化が進んだ結果、最終的には社会全体の生産性が向上し生活者・事業者がメリットを享受できるわけだが、決済を行う当事者が課題を感じていない。
プロダクトマネジメントは「誰のどのような課題を解決するのか」が出発点となる。こうした「ペインレス」だったり便益享受までに時間的に大きな遅延があったりする状況で、どのようなプロダクトを作りどう普及させればいいのだろうか。この問いはPMとして非常に興味深い。
結局のところユーザー課題が無いのであれば、強制的にペインを作るか、ゲインを与えるしかないのだと思う。他国の例でいうと、韓国はクレジットカード決済分が所得控除されたりレシートが宝くじになっていたりと、クレカを利用するインセンティブ(ゲイン)を作った。スウェーデンはATMを撤去したり店舗での現金決済を禁止するなど現金利用の不便さ(ペイン)を発生させた。こうした国主導でのペイン・ゲインの導入は日本でも段階的に行われていくのだろうと思うが、各決済サービス事業者はそれぞれのリソースでユーザーにとってのゲインを提供していくと思われる。中国での事例のように電子決済でタクシー初乗り無料、といったバラマキ施策を行うケースも増えるかもしれない。そうした資金力勝負も必要だろうが、PMとしてはプロダクトそのものにユーザーにゲインを提供する仕組みを内在させてみたい。新たなゲインを生むウマい仕組みを発明してみたいところだ。
また、当初は各社が排他的に競争しあうというよりキャッシュレス決済実現に向けて協同することになるのだろうが、ティッピング・ポイントを超えたあとはどのような競争が行われるのか、どのようなプレイヤーが勝つことになるのか想像を巡らすと面白い。