小さなごちそう

プロダクトマネジメントや日々の徒然について

バリュー・プロポジションを導くには、3Cを「名詞」ではなく「問い」で考える。

製品企画を行う上で、最初に3C分析を行うことが多いと思う。

3CはCustomer、Competitor、Companyの3つを表しているが、単に顧客、競合、自社に関する観察事実を羅列しただけでは分析にならないし、市場機会が見えてこない。

3Cを「顧客」「競合他社」「自社」という名詞ではなく、「顧客が求める価値は何か」「競合が提供している価値は何か」「自社が提供可能な価値は何か」という価値に関する問いに読みかえると市場機会を考えやすくなる。

この3つをベン図で書くとこうなる。

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色の付いた部分が差別化ポイント(Point of Difference)であり、市場機会に繋がる。
【参考】Use These 3 Points to Create an Awesome Value Proposition

この差別化ポイントをバリュープロポジション(Value Proposition)とか、USP(Unique Sales Propsition)と呼んだりする。
※Propsitionは日本語で「提案」「主張」という意味

 「自社が提供可能な価値」については、単に製品機能にのみ注目するのではなく、自社の組織としてのケイパビリティ(能力)を考える必要がある。仮に製品の機能がどんなに素晴らしくても、製造や販売、サポートなどの能力が十分でなければ製品を継続的に顧客へ提供することが出来ない。

「顧客が求める価値」については消費者インサイトを考える。いわゆる消費者の「ホンネ」を見極める必要がある。
【参考】「インサイト」を知ればマーケティングも変わる - perigee

 マーケティング・ミックスでは4つのP(Product / Price / Place / Promotion)の整合性を考える。3C分析も3つのCを組み合わせて初めて市場機会が見えてくる。