小さなごちそう

プロダクトマネジメントや日々の徒然について

なぜプロダクトマネージャーは「愛されるプロダクト」を創るべきなのか #pmac2018

Product Manager Advent Calendar 2018の9日目の記事です。


11月6日、7日に第三回目となるプロダクトマネージャー・カンファレンスが開催されました。前回の来場者を超える500名を超える方が参加し、とても熱気のある2日間となりました。私は今回も実行委員として企画・運営に参加し、基調講演のスピーカーも担当させてもらいました。3月にキックオフして実行委員全員で半年以上かけて準備を進めてきたので、無事に終了してホッとしています。サイト上に登壇者の発表資料やTweetまとめを掲載していますのでぜひご覧ください。

さて、カンファレンスのテーマは「愛されるプロダクトを創ろう」でした。

なぜプロダクトマネージャー愛されるプロダクトを作るべきなのか。基調講演では主にビジネスモデルやエコノミクスの観点で2つの理由を解説し、3つ目はカンファレンスを通して参加者の皆さんと考えていきたい、という投げかけをさせていただきました。

この記事では私が考えるその他の理由について書いてみたいと思います。

なぜ愛されるべきプロダクトをつくるべきか。基調講演では暗黙的に「愛する」という行為の主語を「顧客/ユーザー」にしていましたが、これを「チーム」や「社会」と変えることでまた違った答えが得られるのではないかと思います。

良いプロダクトは良いチームが作ります。プロダクト開発は一度リリースしたらそれで終了ではありません。そこから改善のサイクルを回す長い旅が始まります。メンバーのコンディションや関係性がに問題がありチームを維持できなければ、当然ながら継続的な改善ができなくなります。チームが自分たちのプロダクトを愛し、意欲を持って改善に取り組めなければ、Problem/Solution Fitにも、Product/Market Fitにも到達できないのです。

また、現代においてインターネットは大きな影響力を持ち、ITプロダクトは時に人々の生活に大きな変化をもたらします。むしろそう願わないプロダクトマネージャーはいないでしょう。ただし、人々の生活を良い方向に変化させることもあれば、逆に悪い方向に変化させてしまうこともあります。後者の場合は遅かれ早かれ社会的な問題となり、プロダクトの継続的な提供ができなくなります。私たちはそうした事例を過去に何度も見ているのではないでしょうか。ですから我々プロダクトマネージャーは、目の前のユーザーの欲求充足や事業上の目標達成にだけに目を奪われることなく、社会から受容されることやプロダクトの社会的な責任についても考える必要があると思うのです。

ということで、

  • チームから愛されないプロダクトは継続的な改善ができない
  • 社会から愛されないプロダクトは長期的に存続できない

という2つが、私が考える「愛されるプロダクト」を創るべきその他の理由になります。