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UXデザインではペルソナの「属性」と「行動」だけでなく「インサイト(心理)」に踏み込むべき

UXデザインにおいては、ターゲットユーザーを定義し「ペルソナ」としてモデル化することを重要視する。

例えばこのような感じだ。

山田太郎 男性 34歳 既婚者 
・大手IT企業勤務 
・仕事上の付き合いが多い
・出張で遠出する機会が多い
・日経新聞を読んでいる
・スマートフォンを利用している。

個人的にはこの「ペルソナ」が役に立っている気がしなくて、どうも作業的に作って終わりとなるケースが多いように思う。

ペルソナを作ってみたものの、チーム全員のターゲット認識がぴったり合っているように感じなかったり、ペルソナから具体的に製品のあるべき姿を導きにくいと感じていたりする。

理由を改めて考えてみると、ペルソナ作成時に整理するのが、ターゲットの属性や行動特性にとどまっており、心理特性(インサイト)に踏み込んでいないことが原因ではないかと気がついた。

インサイトとはいわゆるターゲットの「ホンネ」である。ターゲットインサイトの導出は、マーケティングや広告クリエイティブの分野では頻繁に使われる手法だ。

インサイトは「カテゴリ・インサイト」と「ライフスタイル・インサイト」の二つに大別できる。

カテゴリインサイトは作ろうとしている製品カテゴリ全般に対するターゲットのホンネ、ライフスタイルインサイトはカテゴリ周辺をとりまく事象に対するターゲットのホンネである。

例として、グループウェア製品のインサイトを考えてみる。

■グループウェアに対するカテゴリ・インサイト
・新しいツールを導入するのは面倒だ
・会社のみんなが使い方をおぼえてくれるだろうか
・ちゃんとチームに定着するだろうか
・個人的に使っているツールが既にあり、共通のツールを強要されるのは嫌だ。

■グループウェアに関連するライフスタイル・インサイト
・仕事は早く終わらせて帰りたい
・ノウハウはできるだけ自分だけのものにして差を付けたい
・成果を出して昇進したい。そのためなら残業もいとわない。
・仕事とプライベートはしっかりわけたい。

ライフスタイル・インサイトとしては、「グループウェア」というカテゴリに関連の深そうなものとして「仕事」を選んでインサイトをあげた。なお、上記は特定のターゲット像のインサイトとしてではなく、思いつくままあげたみたものだ。実際には洗い出したインサイトを分類して整理する作業が必要になる。

このように、属性・行動にとどめず、心の中(ホンネ=インサイト)に踏み込んで言語化することで、ユーザーモデルがより生き生きとし、チーム内でターゲット像の共通認識を持ちやすくなるのではないかと思うがどうだろうか。