問い合わせの削減はプロダクトマネージャーの仕事である
ユーザーからの問い合わせが発生するのは、プロダクトに「使い方が分かりづらい」「不具合がある」などの問題があるからだ。
プロダクトの問題を解決するのはプロダクトマネージャーの仕事なのだから、当然問い合わせの削減はプロダクトマネージャーの仕事だ、ということになる。
ところがサポートセンターをアウトソーシングしていたり、本社とは別拠点で運営していたりすると、顧客の生の声やサポート担当の声に接する機会が少なくなり、プロダクトマネージャーが問い合わせ対応を「他人ごと」と思いがちだ。
結果としてプロダクトの問題が放置され、ユーザーが増えれば増えるほど問い合わせが増える、サポートコストが増大する。なによりユーザーの満足度や継続利用率が低下する。
顧客視点で考えれば当然問い合わせ削減に取り組むべきだが、自社にとってもメリットが大きい。ユーザーの満足度が高ければクチコミ(referral)が誘発される。広告にコストを投下する以上に売上貢献に繋がる可能性もある。
次バージョンの開発プロジェクトでは新機能の開発に注力してしまいがちだが、下記の4つをバランスよく実施する必要がある。
・戦略的機能追加(新しいユーザー層の獲得、などを目的とした開発)
・既存ユーザーの要望対応
・不具合の改修
・問い合わせの削減(わかりにくい部分を解消する)
もちろん対応コストや優先順位などの都合で短期的に削減できない問い合わせもある。自社の戦略上どうしても対応出来ないケースもある。
そうした場合でも、ヘルプページやチュートリアルを充実させるなど、ユーザーが自己解決できる仕組みを整備すべきだ。
少し調べて問題が解決するのであれば、わざわざ電話やメールをする手間を省くことができて、ユーザーにとってもメリットがある。