小さなごちそう

プロダクトマネジメントや日々の徒然について

モナコインで体験するトークン・エコノミー #MONA @mizuki_tanno

先日のPMカンファレンスでは、Omiseの宇野さんにトークン・エコノミーについて講演していただいた。

講演冒頭の「ビットコインを持っているという人は手を上げてください」という会場への投げかけに対して、手を上げた参加者は400席中10名ぐらいだっただろうか。カンファレンスに参加するようなIT業界の人の間でも、まだ暗号通貨やブロックチェーン知名度は低いようだ。

数日前にITmediaモナコインの記事が話題になっていた。

モナコインは日本初の暗号通貨で、Litecoinをベースに有志によって開発されている。ITmedia記事でも解説されているが、秋葉原のショップで実際にモナコインで買い物できたり、モナコインでお米やコーヒーを買えるサイトがあったりする。

ここ数日は、Monapartyの公開によってコミュニティはお祭りムードになっている。Bitcoinが割りとシリアスな派閥争いを続けているのに対して、モナコインのコミュニティには古き良き2ちゃんねるの悪ノリ文化の雰囲気が漂う。

モナコインについては、ヨーロピアンさんのこちらの記事がわかりやすい。

ピアボーナスについて

ところで最近、仕事がらみで「ピアボーナス(Peer-to-Peer Bonus System)」というものについて少し調べた。

ピアボーナスについては下記のGoogle+の投稿を見ると一発でわかると思う。

 

下記は以前にForbesに掲載されたピアボーナス制度に関する記事だ。Google等で過去に導入実績があるようだ。

(元記事:The Peer-To-Peer Bonus System

面白いなと思うのは、感謝の言葉だけでなく、定量的に測定できる経済的な価値を送り合うことが、人間の認知や行動を良い方向に導くことにつながる、ということだ。

経済的なインセンティブによって人の行動や習慣を変化させるという手法は、実は特に珍しいものではない。ソーシャルゲームのログインボーナスもその一つだろう。Tポイントもそうだろうし、リアルワールドのようなインターネットサービス向けのポイントシステムも昔から存在する。

このような報酬によって行動の変化を促したり、特定の行動を強化する手法は「トークンエコノミー法」と呼ばれ、心理療法の技法としても以前から利用されている。

暗号通貨によって実現するトークンエコノミー

で、ここでまた暗号通貨の話しに戻るわけだが、暗号通貨を使うことでインターネット越しの相手に「経済的価値を送る」ことが容易になる。つまり組織の中であろうと外であろうと、人や作品に対して「投げ銭」をすることができる。

インターネットによって情報の交換は簡単にできるようになったが、価値を交換することは難しかった。できないわけでないが、面倒な手順を踏む必要がある。(ネットバンキングサービスの操作手順を思い出して欲しい)

ところが暗号通貨やブロックチェーンを使うことで、情報と同じぐらいの手軽さで「価値」のやりとりが可能になる。しかもサービスや組織、国の境界線を超えて、である。これをプロダクトを設計するプロダクトマネージャーの視点で見ると、「これまでよりフリクション(摩擦)の少ない形で、『トークンエコノミー法』をサービスに組み込むことができ、エコシステムの拡張ができる」ということになる。これは大きな変化だ。

モナコインでや「トークン・エコノミー」を体験してみる

言葉で説明するより体験してもらうほうが早いと思うので、ちょっと以前からやってみたかった実験をしてみよう。

この記事をツイートしていただいた方の中から、先着で50名に0.114MONA(現在の相場で約40円)をtipmona経由でお送りする。(〆切は11/27 23:00)エゴサーチで該当ツイートを検出す予定です。

tipmonaを使うとTwitter越しに簡単にMONAを相手に送れる。あなたは特に事前に何かのサービスにアカウントを開設をするといった準備をする必要はない。TwitterのアカウントさえあればOKだ。
では、皆さんのツイートをお待ちしてます!

【追記】tipmonaのわかりやすい説明画像を教えていただきました。