「なぜ」を繰り返すのはなぜか、システム思考の「氷山モデル」で考える
なぜなぜ分析とは、ある問題とその問題に対する対策に関して、その問題を引き起こした要因(『なぜ』)を提示し、さらにその要因を引き起こした要因(『なぜ』)を提示することを繰り返すことにより、その問題への対策の効果を検証する手段である。
なぜなぜ分析 - Wikipedia
どうして「なぜ」は5回なのか。4回では少ないのか、6回では多いのか。
システム・シンキングの氷山モデルに基づいて考えると、「なぜ」は3回で良い。
A SYSTEMS THINKING MODEL: THE ICEBERG - Northwest Earth Institute
表面的に観察できる「出来事」は氷山の一角で、水面下には「パターン」「構造」「メンタルモデル」が隠れている。
・出来事(何が起こったか)
例)風邪をひいた
・パターン(時間経過に伴う変化の傾向、トレンド)
例)睡眠不足になると風邪をひきやすい
・構造(パターンを引き起こすもの)
例)寝不足になるほど仕事が忙しくなると、食事が適当になる。忙しいと手軽に買えるジャンクフードばかり食べてしまう。
・メンタルモデル(構造を成立させている暗黙の前提、信念)
例)人にとってキャリアはアイデンティティの拠り所だ。健康に良い食品は値段が高い。モチベーションの高い人間には休息は必要無い。
観察された出来事から「なぜ」を3回繰り返すと「メンタルモデル」に行き着く。
メンタルモデルを明らかにすることで、人の営みが引き起こす問題を解決することができる。
表面的な現象に反射的に反応してモグラ叩きをしているのではないか、と不安になったら、氷山モデルで問題を深堀すると本質的な課題解決の糸口がつかめるかもしれない。
システム思考については、下記の本で全体像を学ぶことができる。
フィールドブック 学習する組織「5つの能力」 企業変革をチームで進める最強ツール
- 作者: ピーター・センゲ,柴田昌治,スコラ・コンサルタント,牧野元三
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2003/09/19
- メディア: 単行本
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