小さなごちそう

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プロダクトマネジメントや日々の徒然について

PO祭り2018 Summerに参加してきました #postudy

七夕に開催されたPO祭りに、ブロガー枠で参加させていただきました。

ログミーで書き起こしが公開されるとのことなので、イベント全体の個人的な感想を書き残しておきます。

今回のイベントは、発表時間が5分or10分間で一日トータル41件の発表。スタートアップから老舗IT企業まで、ソフトウェアからハードウェアまで、ステージもドメインも多種多様な登壇者が発表し、各社の経験や知見が共有されていました。諸事情で後半からの参加でしたがとても勉強になりました。登壇者の皆様と運営に関わった皆様に感謝です。

しかし1日で41件とは大変な発表数です。「十分な目ん玉があれば、全てのバグは洗い出される」というリーナス・トーバルズの名言ありますが、プロダクトマネジメントというプロセスをたくさんの目で観察して分解し、言語化されたものが共有されていく様な感覚を覚えました。こうしたイベントが繰り返されていくことで、日本のPMコミュニティのなかで独自の共通言語が出来ていくのではないかと思います。(Sansanの加藤さんがステークホルダーの略語として使っていた「ステホ」という言葉が、その後の登壇者にも伝染していたのが個人的にはツボでした。)

次々と発表されるプロダクトマネジメントの具体的なプラクティスを、自分にとってのプロダクトマネージャーのあるべき姿や代替しにくい役割をあれこれ考えながら聞いていたのですが、一言で言うと「だまし絵を見抜く」ということになるかもしれません。

次の絵は「貴婦人と老婆」という有名な「だまし絵」です。後ろを向く貴婦人の絵にもにも見えますし、横向きの老婆の絵にも見えます。

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PMに求められる役割は、他の皆んなが「これは老婆の絵だ」と何の疑いもせずに思い込んでいるときに、「いや、これは貴婦人の絵ではないか」というように新しい視点を持ち込むことなのではと思っています。

間違った前提に基づいて仮説を立案してしまうと、仮説検証のサイクルをいかに高速に回しても、なかなか期待される成果を出すことはできません。仮説の背後にある暗黙の前提やバイアスに気がつくような学習プロセスを「ダブル・ループ学習」といいます。チームメンバーやステークホルダー、あるいは顧客や生活者が気づいていない暗黙の前提に気づくこと。これがPMの重要な役割の一つのような気がしています。

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電通のエグゼクティブクリエイティブディレクターである古川裕也さんが、2018年のカンヌライオンズについて次のようなコメントをされています。

ここ数年、ソーシャルとテクノロジーにフォーカスしすぎた結果、『ヒューマン・インサイト・ベース』の表現という最も重要なスキルが影を潜めてしまった、あるいはその能力が失われてしまった状態が、いよいよ深刻な段階になったことが今年の特徴のひとつでした。多くの人が、スター・ワークスがないと、現地で言っていたのはそこに原因があるではないでしょうか。どんなに“進んだ”ワークでも、ヒューマン・インサイトなしで圧倒的なものは絶対生まれない。それが、クリエイティブの仕事の原則です。

ベテラン参加者は2018年のカンヌをどう見たか?現地で話を聞いてきた。 #ブレーン | AdverTimes(アドタイ) by 宣伝会議

ここで言及されているような、他の誰も気づいていない「ヒューマン・インサイト」を発見するという能力は、まさにPMにも求められるものではないかと思いました。機会があれば僕もこんなテーマでLTに参戦してみたいと思います。 

すべての仕事はクリエイティブディレクションである。

すべての仕事はクリエイティブディレクションである。