プロダクトマネージャーの道具箱

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プロダクトマネジメントや日々の徒然について

任天堂は子どもたちの未来に責任がある立場だと思う

ニンテンドーDSは子を持つ親にとっては悩ましい存在だ。子どもが過度にのめり込んでしまいそうで怖い。本当は買い与えたくないが友達の輪に入れなくなるので仕方なく与えている、という話もよく聞く。

任天堂は「対価を支払いたくなる良質なクリエイティブ」を提供している。射幸心を煽って課金するゲームと比べて相対的にはベターな存在だ。任天堂のスタンスは下記の岩田社長の言葉からもよく分かる。

2011年7月29日(金)第1四半期決算説明会 - 質疑応答

私たちの価値観では、「数字のパラメーターだけを触って、何かの鍵を開けるとか、何かがものすごく有利になるとかという形で課金する」ということは、クリエイティブの労力に対する対価ではない全然別の構造なので、それを追求すると確かに短期的に収益は上がるのかもしれないのですが、お客様と私たちの間での長期的な関係はつくれないのではないかというふうに思っていまして、こういう形での課金は、私たちのコンテンツに対してはすべきではないと、いうことも同時に話しています。

ただやはりそれでもニンテンドーDSは親が積極的に子どもに与えたいものではない。Googleで「ニンテンドーDS 子供」というキーワードで検索して見れば、親がどう感じているか良くわかる。 

ゲームが害悪だとは思わないし、知育的側面が全く無いとも思わない。僕も子供と一緒にWiiを楽しんでいる。ただ、子どもが本を読んだり絵を書いたりする機会がゲームによって奪われるのではないかという懸念を僕自身は払拭できないでいる。

内閣府の調査によると、児童のニンテンドーDS保有率は約80%だそうだ。大袈裟に言えば任天堂のアクションは多くの子供の未来に影響する。任天堂はそろそろこの問題に積極的に関与すべきではないだろうか。

Wiiは「お母さんに嫌われない」がコンセプトだった。それをさらに一歩進めて「お母さんに好かれる」をコンセプトにした新しいDSを開発してはどうだろう。スマートフォン用のゲームが席巻し競争環境は厳しくなっているが、実はこの「ゲーム機器に対する親の悩み」には新たな市場機会が隠れている気がしている。